婿養子が離婚する場合には、一般手的な妻との離婚届はもちろん必要ですが、そのほかにも養親との離縁届も必要となります。
ここで必要と言ってるのは(離縁届は離婚届とセットというわけではなく)、あくまでその方が自然だろうということです。
(本当にレアなケースだと個人的には思いますが、)妻と関係が修復できない状態であっても妻の親つまり養親とめちゃくちゃ関係が良くて、いつまでも親子関係でいたいとお互い思っているならば離婚届を出しても離縁届は提出しないかもしれません。
しかし、のちのち揉め事の種になるので、何度も言いますが普通はありえないかなーと思います。
話を戻しますが、
離婚届と離縁届を提出する場合(提出先はお住まいの市町村の住民課)にまずは離縁届を先に提出するのが通例となります。
これには理由があります。
婿養子が離婚のときに離縁届を先に提出する方がいい訳
離縁手続きを先にしないと、離婚は成立しているのに養子縁組(親子関係)が解消されていないことになります。
そうすると、 例えば夫が突然病気になったとか、何かあった場合は 妻の親が夫を扶養することになりますし、逆に養親に何かあった場合は、夫は妻の親の扶養義務が残ったままになります。
また、遺産相続権も発生したままになりますので、離婚の際に養子離縁の手続きを先にやっておいたほうが安全です。
婿養子の離縁手続きについて
離縁には離婚と同じく下記の種類があります。
- 協議離縁・・養親と養子が話し合いで解決する離縁。協議離婚と同じですね。
- 調停離縁・・当事者同士ではうまく話し合いができない時に家庭裁判所の調停委員が間に入って話し合いをします。うまく調停できると調停証書を作成してもらい、これを役場に提出すると離縁が可能となります。
- 裁判離縁・・調停などの話し合いで決着がつかない場合は養親、養子のどちらかが離縁の申し立てを家庭裁判所に起こすことなります。
- 死亡離縁・・養親か養子のどちらかが死亡した場合、生存している方が離縁を希望するとします。家庭裁判所に申し立てをし、許可を得たら離縁できます。
裁判離縁になった場合の争点は?
調停などで離縁の話し合いがつかず、裁判になったとします。
その場合の争点は何でしょうか?
民法で離縁に関する法律は814条となります。
民法814条
縁組の当事者の一方は,次に掲げる場合に限り,離縁の訴えを提起することができる。
一 他の一方から悪意で遺棄されたとき。
二 他の一方の生死が三年以上明らかでないとき。
三 その他縁組を継続し難い重大な事由があるとき。
※民法814条1項
問題となりやすいのが、814条1項の三です。
「縁組を継続し難い重大な事由があるとき」
この文言の意味するところはかなり抽象的で、判例でも様々な事情を総合的・個別的に判断されることが多いようです。
前にも記述しましたが、基本的に離婚と離婚は別物なので、セットではありません。


コメント